減量が順調だったのに、ある日を境に体重が落ちなくなる「停滞期」。この停滞を突破するためには、「炭水化物の摂り方」を最適化することが鍵になります。
「糖質を減らせば痩せる」と思いがちですが、実は炭水化物を適切に摂取しないと、逆に痩せにくくなるのです。
この記事では、炭水化物の役割・停滞期の炭水化物調整法について詳しく解説します。
1. 減量中も炭水化物が必要な理由
減量中に「糖質=太る」と思い込み、極端にカットしてしまう人がいます。しかし、炭水化物には代謝を維持し、脂肪燃焼を助ける重要な役割があります。
① 筋肉を守り、基礎代謝を維持する
炭水化物は、筋肉に蓄えられる「グリコーゲン」としてエネルギー源になります。
もし糖質が不足すると…
✅ 筋肉が分解され、エネルギーとして使われる
✅ 筋肉量が減り、基礎代謝が低下する
筋肉が減ると、脂肪燃焼効率が下がり、結果的に減量が進みにくくなるのです。
② レプチンの分泌を促し、停滞を防ぐ
「レプチン」は脂肪細胞から分泌されるホルモンで、食欲を抑えたり、代謝を高めたりする働きがあります。
減量が進むと、体脂肪の減少とともにレプチンの分泌量が減少。
➡ 体は「飢餓状態」と判断し、代謝を抑え、脂肪を蓄えようとする
この停滞を打破するには、適度に炭水化物を摂取し、レプチン分泌を回復させることが必要です。
③ トレーニングのパフォーマンス維持
炭水化物が不足すると、筋グリコーゲンの枯渇によりトレーニングの強度が落ち、消費カロリーが減少します。
特に、筋トレや高強度の運動を行う人は、適切な炭水化物摂取が不可欠。
➡ パフォーマンスを維持することで、より多くのカロリーを消費し、減量効果を高めることができます。
2. 減量停滞を打破する炭水化物の摂取戦略
「停滞したらさらに炭水化物を減らす」のはNG。ここで重要なのは、炭水化物の摂取量とタイミングを適切に調整することです。
① リフィード(短期間の炭水化物増加)
リフィードとは、意図的に炭水化物を増やし、代謝をリセットする方法です。
✅ リフィードの実施方法
• 1〜2日間、炭水化物を大幅に増やす(体重×4〜6g)
• 脂質はできるだけ抑え、炭水化物を中心にカロリーを増やす
• 白米・オートミール・じゃがいもなど、消化の良い炭水化物を選ぶ
✅ リフィードのメリット
• レプチンの分泌を回復させ、停滞を打破
• 筋グリコーゲンを補充し、トレーニングのパフォーマンスを向上
• 代謝が活性化し、減量がスムーズに進む
➡ 長期間の糖質制限で停滞している人ほど効果が大きい!
② 毎日の炭水化物量の再設定
リフィード以外にも、普段の炭水化物摂取量を見直すことが重要です。
✅ 炭水化物摂取量の目安
• 通常の減量期 → 体重×2〜3g(例:60kgなら120〜180g)
• 停滞打破のための調整 → 体重×2.5〜3.5g(60kgなら150〜210g)
極端に糖質をカットするのではなく、代謝を維持できる範囲で適切に摂取することが大切です。
③ トレーニング前後の炭水化物摂取を最適化
炭水化物の摂取タイミングを工夫することで、トレーニングの効果を最大化できます。
✅ トレーニング前(エネルギー補給)
• オートミール、玄米、さつまいも などの緩やかにエネルギーを供給する食品
✅ トレーニング後(回復)
• 白米、バナナ、じゃがいも など、素早くエネルギーを補給できる食品
3. まとめ:炭水化物を適切に調整して停滞を打破しよう!
✅ 炭水化物の重要性
• 筋肉を守り、代謝を維持する
• レプチン分泌を促し、停滞を防ぐ
• トレーニングのパフォーマンスを向上
✅ 停滞打破の戦略
• リフィードで炭水化物を増やす(1〜2日間)
• 炭水化物量を体重×2.5〜3.5gに調整
• トレーニング前後の炭水化物摂取を最適化
減量期における炭水化物は、ただ減らせばいいわけではなく、適切に調整することで最大限の効果を発揮します。
炭水化物を賢く活用し、停滞期を乗り越えましょう!